2023/08/29(火)「ULTRA QUICK DASH」の誤記訂正
C102にて頒布した同人誌「ULTRA QUICK DASH」物理書籍版において、以下の誤記を確認しております。使用にあたっては、訂正のうえご使用ください。
- 【更新済】とした誤記は、「〈電子版〉ULTRA QUICK DASH」においては訂正した状態で配信しています。
- 同人誌に併記した「Digital Edition」においては、適宜修正を行います。
最終更新日:2024/1/17
「邪仙狐」のデータ修正を追加しました。
【更新済】P.107 弱小部の超新星 《トイロボマスター》《異星の常識》対象
- 誤:自信
- 正:自身
【更新済】P.158 機械箱の中の英雄 ◆基本情報
- 誤:(種別欄が空欄)
- 正:機械、概念
【更新済】P.186 情報に巣食う狂乱学者 ◆基本情報
- 誤:(種別欄が空欄)
- 正:来訪
P.195 邪仙狐 武器「セラエノ断章」攻撃力
- 誤:13+2D6
- 正:13+1D6
【更新済】P.204 ディスカーデッド・ネスト ◆基本情報
- 誤:(種別、スタイル、プライマリ、セカンダリが空欄)
- 正:それぞれ以下の通り
- 種別:亜人、人間
- スタイル:サポーター
- プライマリ:ネイバー(魔蜂族)
- セカンダリ:ダークカルテル(戦闘員)
2023/07/29(土)渇望秘話~魔尊神速~
先日、C102にて頒布予定の同人誌「Ultra Quick Dash」に関する告知のツイートを行いました。
サンプルキャラクター147枚のうち、58枚を倉坂が担当しました。そのキャラクターごとに喋りたいことがあったらここにメモしておこう……という感じで、それに関連するいつもの「同人誌刊行裏話」系記事です。
基本ルールブック限定構築
- 基本ルールブックのサンプルキャラクター10枚とあわせて、すべての基本ルールブック掲載ルーツをプライマリブラッドに据えたサンプルを用意するべきではないか――と思って最初に作ったセクションです。
- この部分はBOOTHにて無料公開しています。サンプルとして見てみたい方はそちらをどうぞ。
- このセクションは、全データとテキストを倉坂が担当しました。というより、これを完成させたからこそ合同誌ちっくな進行ができた……と言ってもよいように思います。
- ほとんどのデータは「そのルーツの組み合わせでできること」をフィーチャーするように組んでおり、「このルーツ同士の組み合わせだからこそ!」を目指しました。
炎の魔女/Your Trailblazer
- 基本ルールブックの巻頭カラー漫画をモチーフとするキャラクターです。
- 基本的にキャラクターシートはブラッド五十音順→プライマリルーツの掲載順に並べているのですが、「炎の魔女」だけは特別扱いで先頭にしてます。
- 火力に特化するより、「新入りを導く面倒見のいい先輩」というイメージを、「ある程度の攻撃や判定は自力で対処を試み、小器用な立ち回りで周囲の負担を減らす」という形で組み込んでいます。
模倣の焔剣/Blaze of Darkness
- 池袋でサブカルチャーの“推しキャラ”の続きを見るために半魔やってる、ホビージャンルに魂を焼かれたタイプの半魔をご用意しました。
- 「闇の炎に抱かれて消えろッ!」――と言いたかっただけ感はありますあります
- 基本ルールブック環境では【行動値】の低さ以外は中々使いやすい《魔神の牙》×「ダークネスフレア」×《ヘヴィバッシュ》のコンボをフィーチャーしたキャラクターシートです。プライマリ妖精は命中判定にやや不安があるので、《奇怪な業物》優先。
眠れる荒神/Enraged Divinity
- 現代に蘇り、丸くなった魔獣をイメージしたサンプルキャラクターです。逆鱗に触れることなかれ。コイツ神格純血であって竜じゃないけど。
- 「模倣の焔剣」に続き、共通アーツをフィーチャーしたキャラクターシート。こちらは《超巨大武器》と《弱点》で攻撃力を伸ばすタイプです。
鋼の番犬/Wolves' Law
- ビーストバインドNTのサンプルキャラクター「鋼の番犬」を強く意識したキャラクターシートです。
- とは言えBBTのネイバーと人狼は射撃攻撃向きの性能をしていないので、白兵戦型に構成し直しています。(サプリ込みの環境なら《獣の間合い》である程度組めますが……)
- 今回の本ではこの手の「NTサンプルキャラクター」を元にしたものが何度か登場しますが、実は倉坂は旧約・NTは遊んでないです(AR2EとBBTからTRPGに参入し、旧約・NTは資料目的に購入)。ご容赦ください。
創作的陰謀家/Creative Plotter
- 基本ルールブック血族その1。《頼もしき住人達》+《黄金伝説》で味方全員の財産点を爆増させてセッションを乗り切る、データ的には血も涙もなさそうなコンボキャラ。《闇色の陰謀》で支援もこなせます。
- 血族のルーツにはこういう“陰謀家”のイメージがよく合う印象。
目覚める天翼/Destined Awakening
- 巻頭カラー漫画モチーフのキャラクターその2。
- 「氷菓血筆」収録の「Battle Paraphrase」ではボスデータとして登場していた「天使ちゃん」を、PC側で使えるように設定などを調整しなおしたものです。
- ルーツの組み合わせこそ早期に決まりましたが、採用アーツは結構調整しました。《異能:オメガエフェクト》は《規格外存在》なしだとやはりLV1では物足りない、という点から、《天使銃》の取得を断念して《オメガエフェクト》LV2に。
- 魔法武器で唯一行動値修正がマイナスにならない「ソニックウェイブ」の欠点である「射程:遠隔」は、《オメガエフェクト》でカバーできます。燃費そのものはよろしくないけど。
宵闇の狩人/Rough Hunter
- NTのサンプルキャラクター「宵闇の探偵」をモチーフとしたキャラクターです。
- BBTで定義されたダンピールのデータは「白兵武器と射撃武器を両方装備し、必要に応じて使い分け使いこなす」という趣が強くなっているので、それに沿う形のデータに変化しています。ルーツ構成は“イモータル”と“アーティファクト”のNT版とほぼ同型。
- 何かいつの間にかエラッタで強化された《ガン&ソード》で殴っていく構成です。範囲攻撃の「散弾銃」とシーン射程攻撃の「ワイヤー」、適宜使い分けてください。
舞い降りる戦士/Blade of Outlander
- 執行者を一番気持ちよく使う方法は何だろう? ――そう、《ファイナルクラッシュ》を直撃させることでしょう! という偏見から純血に決まったキャラクター。
- と言うのも、この手の【技術】ベースのルーツはちゃんと考えないと、効率的にセカンダリがサイボーグで埋まってしまいかねないので、そのルーツにできること、楽しいことは何だろうか、というのはしばしば振り返りながらデータを組んだ企画でした。
- 言い回しが怪しいと思った方は割と鋭く、実は倉坂、サプリ掲載までのエトランゼルーツはほとんど実プレイで使ったことがないです。そもそもルーツ数に対してプレイヤー回数がたかが知れてる定期。
ささやく夢魔/Dreamy Whisperer
- バッドステータスマニアクスその1。王道を征く《魅惑の華》特化型。
- BBTにおいてバッドステータスは戦場を支配しうる性能をしたデバフなので、「ボス相手には《世界律:不変》ですぐ剥がされる」以外の欠点はありません。
- ただ、基本ルールブック環境下では特殊攻撃を取り回すのが難しく、本セクションの特殊攻撃系キャラは、そのほとんどが“どうやって命中判定を切り抜けるか”に特徴が出てます。
- 「ささやく夢魔」は《幻想存在》と《伝説の相棒》で無理矢理達成値を上げて突破する方法を選びました。基本的には、ボス本体をどうにかするよりも、取り巻きを無力化して時間を稼ぐほうが得意と言えるでしょう。
誇り高き地竜/Dragon with the Earth
- NTのサンプルキャラクター「誇り高き龍」をモチーフとして、翻案したキャラクター。「誇り高き龍」は《カテゴリー:ファイア》相当ですし。
- シンプルに殴る、シンプルに受ける。そのせいで一般アイテムの数が増えすぎて、編集が大変だった覚えがあります。
教義の守り手/Keeper of the Creed
- 《霊力付与》が便利過ぎてやめられない止まらない系。私がスピリットを採用したシートでの採用率はかなり高い気がする。
- 《裁きの飛礫》はダメージ修正こそありませんが、コスト3の範囲攻撃+BS付与と、ルーツ側のアーツとしては中々破格。最終的に、サプリメント側のブラックコートも同じようなことをすることに……。
目覚める自我/Arousal to own Ego
- 《増殖復元》で回復しつつ、「ヘヴィガーダー」の高いガード値を活かしたダメージカットで耐えるタイプのディフェンダーです。
- 《フェノメナルオーガン》は一応「指南書」で意識こそしていますが、基本ルールブック編に共通する裏テーマ「メジャーアクションは必ず明確にする」の意図で取っています。ヘヴィガーダーの常備化点問題がなければワイヤー追加取得してたかも。
- 今思い返すと、《オールレンジ》でもよかったかもしれないですね。
- サンプルストーリーは難産だった覚えがあります。何せ、こんな感じで目覚めるタイプのキャラクターは私が普段やらないので……。(倉坂は「種別:人間」ブラッドをベースにしたキャラクターの使用率が高い)
隠れ住む伝説/Living Legend
- 《彼の出番だ》は強い。レジェンドでメジャーアクションに困ったら今でもこれ、と言っても差し支えないであろう性能を誇るこのアーツ、私自身が担当したキャラクターシートでは極力使うのを避けています。
- ロードについては《崩壊のマニフェスト》を別で使いたかったので、再行動支援型のディフェンダーとして1キャラ分を割り当てています。
霊紋の双璧/Overdrive Duality
- 守護者使いはルール面の運用が難しいルーツのため、動作自体は単純な「その場から動かず殴り続ける」をベースに、《高位守護者》で使用アーツを強化して攻防で活躍できるよう設計したデータです。
- 英語名含め、モチーフは言わずもがな。アドヴェントの《守護者操時》なんてもう隠す気ないし……。
陰謀の糸車/Weaver of Conspiracy
- 血族その2かつロードその2。「創作的陰謀家」「隠れ住む伝説」を組み合わせたかのような性能で、こちらは《崩壊のマニフェスト》を優先して使用する形で動き方を変えています。
- 2回目のメインプロセスがあれば《チャンスメイク》、ダメージ支援は《闇色の陰謀》なあたりは同じ。
沖天のモラトリアム/Etherial Moratorium
- 基本ルールブック環境下では、《デュアルユニゾン》を載せて意味のある「種別:支援」のアーツがかなり限られます。
- 私が思いつく限り《破滅の先触れ》ぐらいしかないので、それを擦り倒すためのデータを用意いたしました。
トリックスターの自己主張/Resonant Trickster
- バッドステータスマニアクスその2。シーン全体攻撃の《抱腹絶叫》で盤面を破壊するタイプ。地獄の道化師は《道化の嘲笑》で判定値を高く保てますが、そこに《殺戮の宴》と《簒奪者》を添えることでさらに盤石なものを目指しました。
- 《カテゴリー:エア》は、【加護】による【行動値】上昇よりも、「束縛無効化」の効果が“トリックスター”のキャラ立てに欲しいので採用してるフシがあります。
踊る大猫射線/With the Cat of the Night
- バッドステータスマニアクスその3。《呪文詠唱》と《妙計奇策》を選んで安定感かバッドステータス重視かを選べる設計。《キャットダンス》の関係で移動はできませんが、武器が「アイスフロスト」なので気にならないでしょう。
- ……と、ここまでキャラクターシートを書いてきて初めて気づいたのですが、「鬼神警官」「鋼の番犬」に続いてこのキャラクターも死霊課所属のイメージを強く紐づけています。ネイバー3つとも死霊課枠だあ……。
- 英語タイトルは「夜の大捜査線/In the Heat of the Night」という映画のタイトルがが元ネタです。そりゃ死霊課にもなるよ。
鋼鉄のオールワーク/Fullmetal of All Work
- 似たようなビルドはドミニオンズ掲載の「機械の乙女」もいるのですが、こちらはサポーターとして《妙計奇策》を採用。「ウェーブパニッシャー」でアーマー値を抜きつつバッドステータスで気持ちばかりの拘束を行うビルドです。
- 基本ルールブック限定でもそこまでビルド方針が変わらないあたり、フルメタルのルーツは基本ルールブック掲載時点でかなり完成度高かったなあと思います。
疑惑の竜影/Suspicious Shadow
- バッドステータスマニアクスその4。本文中でも述べた通り「トゥームストーンの翼竜」をモチーフとした都市伝説/竜のマルチブラッド構成です。
- 倉坂は「狼狽・重圧・束縛」のマイナー解除可能なバッドステータスを3種重ねるのがBBTのバステの掛け方として一番強いと信じています(対策アーツをエネミー側が持っていない場合、メジャーアクションを放棄して回復に回ったとしても絶対に解除しきれず、この3種は効果も大きい)。
サプリメント・リプレイ活用構築
- 枚数が多かったこのセクションは、倉坂はどちらかというと「埋まりにくそうなプライマリルーツを率先して埋める」という指針で担当したシートが多いです。また、その関係で担当ブラッドが「ヴァンパイア」「ネイバー」「ハーミット」に偏っています。
- 割とゲームやライトノベル、漫画等を元ネタとしつつ翻案したシートもあるため、こちらでご紹介。
悪夢を纏うもの/Writher in Nightmare
- 本企画において、着装者を用いたキャラクターシートは結構数があるのですが、実はどのシートも(《着装機攻》の性能以外に)依って立つ部分が違うのが面白いところです。
- 「悪夢を纏うもの」は、《魔鎧》との組み合わせで《百万馬力》をぶん回すタイプの殴りディフェンダー志向。実際、期待値的にはアタッカーにあと少しで届くぐらいの出力があります。
- キャラクタータイトルの元ネタは、「英雄伝説 黎の軌跡」の主題歌「名もなき悪夢の果て」および同作の主人公「ヴァン・アークライド」。最終版の変身だけ演出違うの好き。
そういえば、ヴァンもゲーム的な性能だと壁役担当することが多いキャラでした。もっとも、「黎の軌跡」は他キャラクターにもヘイトアップ効果のクラフトかアーツを渡すべきだったと思うけど。遊びの幅的に。
デジタルスイーパー/Digital Sweeper
- 《殺尽終了》をフィーチャーしたビルドですが、実は《死の舞踏》は最後まで《誘引戦法》と迷いました。
- ダメージを1点だけでも通すために火力を上げる《アウトオヴコントロール》との一貫性はどちらもありますが、より多くの敵を妨害しうる《死の舞踏》を優先しています。
叛逆のローンドッグ/Avenger Alone
- さかっち氏のクイックスタート企画に提供したデータを、設定面をリファインして再掲したもの。
- 私は《容赦なき情報収集》というアーツがとても好きです。財産点を使うアーツも結構好みなものが多いので、比較的ピーキーではあるものの、凝った動きができる組み合わせとして《容赦なき情報収集》×《ブラックプロジェクト》、いかがでしょうか。
- 最大の難点は、やはりヴィジランテがイレギュラーであること(=プライマリブラッドに据えると【社会】が低すぎて《容赦なき情報収集》を使う余裕がないため《例外種》がないと困る)なのですが……。
- キャラクタータイトルの元ネタは「蒼穹のファフナー」。戦闘時の隊形における“単独戦闘(ローンドッグ)”より拝借しています。
旧き血の華よ/Dear Antique Flower
- 倉坂担当のアイドルその1……と見せかけて、実際には「元アイドル、現フィクサー」みたいな立ち位置をイメージしたキャラクターです。
- 「旧き血の華よ」は、「血族」の強力な攻撃アーツ《血吸い蜘蛛の巣》が《伝説の偶像》で命中能力を強化され、《営業用の姿》で【行動値】を上げて他PCより先手を取る……というような性能をしています。
- やりたいこと自体はプライマリ・セカンダリが逆でも成立します。プライマリ血族のほうが【行動値】が高くなるのが決め手となり、血族側のデータとして登録されています。
裏六拾六式・霆鎖一閃/Move 66': Lightning Chain
- 《ペネトレイション》活用キャラクターその1。実際に私がセッションで使用したキャラクター(経験点20点ぐらい追加したやつ)を、初期作成向けに調整したデータがベース。
- イメージのベースは「BLAZBLUE」シリーズの「ハザマ」。「ワイヤー」の射程でエンゲージ配置を選ばず、《凄皇流奥義:建御雷》で複数狙いの《ガードブレイク》を決められるので、《ペネトレイション》の効果はかなり決めやすいと思います。
- ただし、キャラクタータイトルの元ネタは「蒼き雷霆ガンヴォルト」シリーズのほう。「ヴォルティックチェーン」。
実際にセッションで使用したキャラクターは、《ペネトレイション》だけでなく《タクティカルチェイス》も挟む、殴りサポーター構築でした。本来は《伍拾参式:玉藻追》《立体機動》のコンボも想定していたはずですが、おそらく経験点調整の過程で抜けた模様。
目覚める夜の子/Strayed Newbie
- さかっち氏のクイックスタート企画に寄稿したデータを再利用したもの・その2。確かサンプルストーリーは新規に書き下ろして、他のデータはそのまま再利用しています。
- データそのものはスタンダードな感じにまとめてありますので、運用をGMと相談しながら、ニュービーならではのロールプレイをお楽しみください。
血に傅く従者/Servant of the Lineage
- 「若きドラクロワの芸術」クイックスタート指定キャラクターからの再利用。過去の同人誌からの再録ですが、吉田トオル先生によるイラストが2種類ありますので、そちらもご覧いただければ。
- データ面はスタンダードなサポート能力を持つディフェンダー。判定能力の高さ、腐らない支援能力である《吸血の従僕》と、セッション中の活躍の場に困ることはないでしょう。
当時、SDキャラ版はいただいたときに驚愕で心臓が止まるかと思いました(小心者)。
その後、「氷菓血筆」のリプレイを強くイメージしたイラストをいただくこととなり、関係者全員が「◆罪の効果:復活」を適用しました。
祈り導く魔姫/The Prayer of Sorcery
- 毎回、《チャンスメイク》を始めとする再行動型サポーターは、【行動値】のデザインに悩みます。今回はわざと行動値をとことん落とす構成になっていますが、不要なら「自走装置」を外すなど適宜調整されてください。
- 《魔法の呪文》でコピーした《形殺化殺》や《魔法盾》が《魔法のプリンセス》の効果を適用して使用回数が増えるかどうかは明確なFAQ回答がなく、このキャラクターシートではあえて採用していません。ルール面でよくわからないものをクイックスタートに含める勇気はなかった。
セキュリティタイムポリス/Security-Time Police
- 機動警察装備には謎が多い。何せ他の専用装備持ちと違い、《魔獣化》と同時に装備と交換が可能と明言されているのは「機動スーツ」「機動ユニット」だけ……。
- ということで、卓裁定で《魔獣化》後にマイナーアクションで必要な装備を取り出すことになってもいいよう、マイナーアクションを意図的に開けた構成にしています。
- 名前の元ネタは、私の後輩が好んで擦る遊戯王OCGのカード《スペースタイムポリス》より。彼はよくこのカードを「スタップ」と呼んでネタにしています。
後から読み直していて気づきましたが、《モビルポリス》と《ギア所持》には「種別:魔獣」がなく、それとは別に《魔獣化》と同時に装備可能という文言だけがあることから、F.E.A.R.的には「最初から装備しておく」ことが前提だったのかも……?ということを考えこむぐらいには、倉坂も扱いが分かっていません。
円環を破る者/Break through the Cycle!
- 私がBBT(実質的にTRPGを含む)を始めたのは「ドミニオンズ」発売後ぐらいの時期なのですが、その頃から割と考えていたネタのひとつ。
- テキストを読めば何となく察すると思いますが、元ネタは「エルシャダイ」のPV。《繰り返すループ》で登場したり「スーパーアシスタント」を使ったりして「一番いい計画を頼む」と頼んでいける構成です。
- というか「スーパーアシスタント」のためだけに《未来装備》が取得されているフシがありますが、これは単純に「過剰な火力をアタッカーに積まない、具体的には平常打点で期待値40点出せるなら初期作成PCとしては十分」という倉坂の思想に基づき、これ以上の火力盛りを避けた結果です。
車懸の部品/The Gears of Current
- 「怪人」はディフェンダー、「幹部」はサポーターで組まれたので、なら「戦闘員」はアタッカーだろう、という観点からスタートしたキャラクターデータです。
- とは言え、「戦闘員」自身はそこまでアタッカー向けのアーツを持っていません。そこで、戦闘員なら簡単に条件を満たせる《号令! 集団戦法》を用いてアドバンテージを取っていく構成にしています。
車懸……上杉謙信……うっ、頭が……
黄泉がえり紀航録/Voyage of the Returned
- アドヴェント以降の環境だと、素手の強化が大きくフィーチャーされた「死せる者」。
- 今回は、逆行して《デッドコープス》を主軸にしたディフェンダーとしました。しかしまあ、やっぱり魔艦装備は頑強ですね……。
執行委員会/The Comittee of Antivillains
- アドヴェントで追加された《豚鬼の監獄》をメインとしたのですが……うん、戦闘員との組み合わせは絵面が強すぎる(意味深)……。
- このデータを使われる方は「海魔夜航」読破者でもあると思うので言うまでもないかもしれませんが、公式リプレイ「ドミニオン・オブ・ザ・デッド」で登場した妄言「オーク人権委員会」を強く意識したテキストになっています。
- 英語タイトルのほうは、製作断念となったSteins;Gateの後日譚小説、「The Comittee of Antimatter」より。本編のその後を描く作品、ということですごく楽しみだったんですけどね、残念……。
死してなお理想のために/Idealist Ever After
- 持ちキャラの「契約者」はGF誌追加データの「帰還者」との組み合わせでやることが多く、またそうでない場合は「アイドル」とのセットであることが多かったので、今回の企画においては持ちキャラのコンバートは不適。
- そのため、イケそうなデータを新規に作成しました。《不朽の肉体》ではなく《理想の自分》である理由をストーリーで補完した形です。
- Magic: The Gatheringに「末永く/Ever After」というカードがあり、キャラクタータイトルの引用元はこちらから。もっとも、こいつは“めでたしめでたし/Happily Ever After”から幸せが抜き取られた、ブラックジョークを含むカードですが。
紺碧のバズメイカー/Paint it Indigo
- かつてtwstBBTに提供したサンプルキャラクターデータ、「アスール・アーシェングロット」用の構成とストーリーテキストを、通常のBBT用に構築しなおしたものです。《一気呵成》が《ナワバリ》に変更され、単騎完結感は薄れた形。
- twstBBT頒布当時は、ちょうど電子書籍が販売される少し前。電子書籍発売後、《恐怖の正体》のデータにエラッタがかかったことが判明し、なぜかダメージ増加効果が強化され困惑したことをよく覚えています。
柄杓を愁いて/Longing for Dipper
- 小熊型のロボットだ! かわいいね!
- ――という見てくれとは一転、中身は《滋養の蜜》+「バルザイの偃月刀」+《機神無双》でどんどん敵を減らす殴りサポーターです。《滋養の蜜》が電子書籍化のエラッタで「種別:回復」ついちゃったのがいけない。
- キャラクタータイトルは、“アルクトス”が「北斗七星」を意味する言葉であることからの転用です。
ディスカーデッド・ネスト/Discarded Nest
- 以前も公開したことがあるクイックスタート用のキャラクター。
- 今回、ダークカルテル枠のPCとして使いやすいよう、「ツバサ団」所属であることを強調する形のテキストを追加しています。
地を翔ける剛腕/Great Gorilla Ground
- 以前も公開したことがあるクイックスタート用のキャラクター。
- グレートゴリラ、勘違いされがちですが半魔じゃない連中は地球からの脱出を目指しています。そのため、「空から見上げる星が好きだから地上に残る」という方向性で群れから離脱したゴリラです。
- グレートゴリラはグレートゴリラゆえにキャラがどうあがいても濃いものに仕上がるし、データ面では結構穴が少なく器用にいろんなジャンルの行動をこなす賢者ルーツなので、濃さにひるまず触ってみるといろんな発見があると思いますウホ。
風裂く山彦/Faster than Storm
- データ面はすんなりと決まり、設定面に苦心したキャラクターシートです。
- 「山を下りた天狗」とは、どのような理由でそうしたのだろう?
今回は「街が面白く、愛着がわいたから」という理由で、天狗としての業を出し惜しむ気がなくなった、人間社会に居続けたいキャラクターとなっています。 - これは一例ですが、半魔にとって「人間社会にいる理由」は重要であると思うので、キャラクター作成の時に設定面で意識するとよいのかな、と考えています。
輝血(カガチ)の魔女姫/Heir of the Snake
- 以前も公開したことがあるクイックスタート用のキャラクター。
- 「屍食教典儀」で【FP】回復して延命する、というコンセプトから防具を持たないため軟らかいのが欠点ですが、回復力はディフェンダーとしてはそれなりに高めです。
貫く警句/Penetrated Epigram
- 《ペネトレイション》その2。過去に倉坂が作成したマイキャラクター、「警句の天使ハラリエル」をクイックスタート用にダウンサイズしたもの。キャラクタータイトルはそちらがそのまま由来になっています。
- こちらは「天使銃」による貫通能力をもって《ガードブレイク》を通す構成。
“警告の天使”ハラリエルは、超能力者エドガー・ケイシーにメッセージを授けたという、現代のエピソードにて言及される天使です。セッション中は実際に「警句」とされるものを引用とアレンジを交えて話す死霊課刑事として運用しました。
なお、「天使ハラリエル」がもたらした予言は、ロクな的中はなかったらしいです。
我道を征く僧侶/Going Monk
- 最初は“破戒僧”という名目で組んでいた設定ですが、別にそこまで堕落してるわけでもないしな……ということで“僧侶”に戻った人。遠い記憶で夢水清志郎シリーズにこういうバイクに乗るお坊さんいなかったかなあ……。いやここまで攻撃的ではないはずですけど。
- 《法術》の性質上勝手にアーツを使えば使うほど強化されていくこと、サンプルキャラクターに「取得する意味の薄いデータを複数積む」ことはあまり適切ではないと考え、上振れ要素をこれでもかとぶち込んだデータになっています。そのため、このアタッカーのみ明確に火力が高いです。
- 英語名は「ガンガンいく僧侶」のイメージが強い、かな……。
邪法、邪道で制す/Control horrow with another
- 比良坂流行者/魔剣は、かなりデータ面から構築を行ったキャラクター。「種別:魔法」のアーツで味方を支援する《祓ひ給い清め給え》を強化する射撃管制型のサポーターを目指しました。
- 《忍法忍術》でコピーされることに定評のある《比良坂流・破魔矢術》ですが、やはり性能そのものは実にオンリーワン。
- 英語タイトルは英語に近い言い回しがあるので、そちらを拝借しました。
デッドアングル・ショット/The Dead Shot
- メディアは移動系のアーツが多く、経験点に余裕がもう少しあれば、ある程度任意のタイミングで移動することにメリットのある天狗とのセットで構築をしていたかと思います。あやややや。
- 本誌のテーマとして、「このルーツの組み合わせならではのできること」というものを私個人は探しており、最終的にメディア固有の効果を持つ《ペンは剣より強し》を活用できる、特殊攻撃型のアタッカーという意外なところに落ち着きました。「スクープ」→「写真」の連想から、写真撮影で敵を攻撃するキャラクターに。
Dead Shotには「射撃の名手」という意味もあり、Dead Angle「死角」との掛詞風味なネーミングでもあります。
復讐の魔女/The Witch of Revengeance
- 「銀の弾丸」「シルバーバレット」……格好いい言葉です(カードゲーム脳)
- BBTでもなかなか文字通りの「銀の弾丸」となるような攻撃手段は多くありません(まあ罪が一番近いリソースではあります)。そこで、「相手に有効な攻撃手段をセッション中に用意する」ことにおいて、《魔女のアトリエ》に勝るアーツはないと考え、「相手の正体を見極め、有効な『特殊弾』を仕入れる」という形で銀弾戦術を再現しています。
- さすがに平常のミドル戦闘でアーツが多数腐るのも何なので、《弱点分析》は入れてありますが。クライマックスフェイズでは、ドミネーター本体ではなく取り巻きを優先して《弱点分析》を入れてもいいかもしれません。
玖拾弐式:浄焔夜叉祓い/92nd Rite: Divine Blaze Within
- 凄皇流のルーツをとった2種類は対にしており、「裏六十六式:霆鎖一閃」のほうが剣術だったので、こちらは格闘術。向こうが雷使いなので、こちらは炎使い。必殺技をキャラクター名に冠したのも同じ。水の《凄皇流奥義:淤加美》使いは、イトウさんに提案の上GF誌側にいます。
- キャラクターシート名そのものは「蒼き雷霆ガンヴォルト環鎖」を強く意識しつつThe King of Fightersや凄皇流系のネーミングに寄せたもの。こちらは「雷霆夜叉砕き」の翻案。
影なる魔導騎兵/Eques ex māchinā
- 『ナイツ&マジック』を強く意識したデータですが、データ面においてディフェンダーの数が少ないことから、ディフェンダーであることを先に決めてビルドしています。
- 結果として、フルメタルにサポーターのルーツがなくなってしまいました……。
- とはいえ、この組み合わせ自体はアタッカーだと相当な瞬間火力を叩き出せるため、一撃に全てを賭けたい方にはこのルーツでの構築はオススメです。
- Equesは「騎兵」の意味。「デウスエクスマキナ」の「デウス」の部分を「騎兵」に置き換えただけのシンプルな英名です。英語じゃなくて羅名かなあ。
銀閃の追跡者/The Glint of Silver and Steel
- メタモーファーの《トランスフォームアタック》は白兵武器だと運用がかなり複雑になるので、「動いて射撃攻撃」という挙動のシンプルさを優先して構成したキャラクターです。元々、メタモーファーをクイックスタートとして使いたいシナリオを書こうとしていた時期があったため、その時のネタを再利用したとも言えます。
- シルバーグリントという派閥名から和名を取り、英語名は「英雄伝説 閃の軌跡」の楽曲「The Glint of Cold Steel」に引っ掛けたもの。
Cold Steelは「刃物」の意味なので、あちらは「刃の閃き」とかそういう意味合いであると思います。
狩りの先導者/Wild Hunt
- 人狼の《ウルフパック》を使うにあたって問題になるのが、ネイバー単体だと「種別:軍団」の武器が《群れをなすもの》しかなく、ガード値がそこまで高くならないこと。その点を解消するため、「英霊軍」を持ち出して《宝具異能》として《ウルフパック》を使うのがこのデータになります。
- 様々な獣や狩人たちである「英霊軍」を率いるのは、“ワイルドハント”の魔神たるアナタです。
- ――セリフのほうが狩人は狩人でも別のジャンルじゃないかって? それはそうだな……。
悪魔のハーモニー/Demonic Harmony
- サポーター・アイドルの構成は、高い【社会】を元手にいろんなことに手を出せる「悪徳の広告塔」(幹部/アイドル)がスタンダードな方向性で完成しているので、こちらは《ユニゾンアタック》軸で構成しています。
- 魔王の後継者、「モラトリアム」という言葉を言い訳にしていいわけではないのですが、こういう場面でデータ面でも設定面でも使いやすすぎる……。
GF誌解禁構築
- GF誌データは、比較的私が好きなルーツを選んで組ませていただきました。担当したルーツ/ブランチのうち、「D.D.S.」「現の中の夢」に相当する召喚獣追加データ・《夢魔術師》以外はすべて実際にプレイしたことがあります。
- コンセプトは「こう使うのが気持ちよかった」部分と、ストーリー面の充足のバランスを取ること。
キャプテン・サイバース/Captain Cyberborn
- 《お頭のひと声》に頼らずとも呪いの置物となる宇宙海賊のマイキャラクター、「キャプテン・インストールド」を、クイックスタートとしてシンプルに使えるよう採用アーツを変更したものです。
- 《お頭のひと声》は何かコスト値付けが確実に間違ってる(判定直後の達成値+2&追加効果のダメージ増加も幅が大きい、となるとコスト2は異様に安い)感じがあるので、もし再録されることがあったらコスト増えてそう。
- キャラクタータイトルの元ネタは、遊戯王OCG/遊戯王ラッシュデュエルに存在する種族「サイバース族」より。ラッシュデュエルもいいぞ。
何せインストールドのほうは(ロードのGF追加データをブン回しているのを差し引いても)「自分が使えればいい」「《お頭のひと声》以外の部分でとにかく存在感を出してやるぜ」という思想の下、イニシアチブ行動3枚・マイナー行動は無限に欲しいという狂気の構成をしているため、《魔業励起》があってなお動きづらいというとんでもないデータ。
終幕の奪還者/Regain the Curtain Fall
- 歩兵綺士をディフェンダーにすることも考えたのですが、やはりシンプルにアタッカーのほうがカッコイイと思ったのでこちらで。
- 専用装備が優秀なこともあいまって、立ち回り上の素のスペックがシンプルに高いルーツなので、《チャージアタック》を採用しても全く困らないあたりがトンデモ。
- 「綺士」は私が一番好きなルーツ。いろんなデータ指針で構築ができるので、楽しいですよ。「ノブレスオブリージュ」をロールプレイで体現したい方、いかがでしょうか。
- 元ネタ……というより、重なる部分があるのは、「メギド72」のキャラクター「“メギドラルの悲劇の騎士”マスティマ」。
勇者の帰還/Brave Returnee
- 帰還者にはちょっとした不具合というか不都合な点があり、自動取得アーツの効果解釈にかなり迷うところがあります。そのため、そういった「解釈に迷うような自動取得アーツの使い方」をしないように取得するものを調整しています。
- 「異世界転移した主人公が、本当に冒険を完遂して戻ってきたら……?」が設定のコンセプト。帰還者はこういう設定組みにすごく優れているのがイイですね。やや年嵩いってそうなのは、「FF14」のイメージがそこそこあるからかも。
FF14は、メインパーティが「30歳前後のキャラクターが主力」というシリーズでも割と珍しいメンバー構成の作品。
(※サンクレッド、ウリエンジェ、エスティニアンに加え、主人公もPVではそのくらいの年齢層で描かれることが多い。26歳の妹がいる永遠の23歳を加えると、主要メンバーの半数以上が30歳前後の計算)
D. D. S./Digital Demon Submission
- GF誌における守護者使い/召喚獣の追加データは、全体的に「多数のアイテムデータを把握し、自分でカスタマイズする」ことが主眼になっているため、当初、採用予定がありませんでした。《ワイルドカード》と《ゲットビースト》は絶望的にクイックスタート向けじゃない。
- 時間に余裕ができたので、拾さん担当の「冥界営業代行」とともに追加したのが「D.D.S.」です。《反逆せんとするもの》をキャラクター付けにしつつ、「特性」「原型」のデータを楽しんでいただけると思います。
- キャラクタータイトル名の元ネタは、アトラスの「女神転生」等のシリーズと、「CHAOS;HEAD」のアニメ版主題歌「F.D.D.」も引っ掛けています。
因果の境界/Divide of Fate
- アダルトゲーム原作のソーシャルゲーム、「エデンズリッターグレンツェ」における“主人公”――プレイヤーの一人称視点を務める人物こと「竜冠の賢者」に寄せて設定を組んだキャラクターシートです。
- ただ、「野に下った錬金術師」のBBT的解釈を私なりに掘り下げた結果、“「妹の治療」という大目的にあたって、人間社会に戻ることが最も利益を得られているから人間側に立つ”という「竜冠の賢者」になってしまったというほうが正しいのかもしれない。鶏が先か、卵が先か。
このゲームの「ガチャ画面の音楽を原作から引用した結果、曲名がよりにもよって『絶望』だった」エピソード結構好き。実際画面の雰囲気には合ってるのが何とも……。
現の中の夢/Reverie of Oneiros
- 《夢魔術師》は色々と難しいマジシャンのブランチです。というのも、【感情】の値を【社会】の現在値と同じにする、という効果の《夢魔術師》を使ったところで、変更した【感情】の値を参照できる手段がほとんどないのです。
- 《夢魔術師》用の武器は「種別:魔法」がついていないので《弾幕魔術》に使えないし、《弾幕魔術》を使うためにはある程度【感情】が高くないと装備そのものができない武器が多く、【感情】と【社会】の差はどんどん縮まります。
- そのため、割り切って《伝説の偶像》で【社会】に全振りし、《チャージアタック》で殴るという直接的な方法を取ることとしました。さすがにコスト2で武器攻撃力+5なら強い。
這い寄る夢魔/Creeping Pasithee
- バッドステータスをばらまく能力として最強と言ってもいい性能を誇るブランチ、パシテア。1ルーツで《メドゥーサの呪い》と《呪圏拡大》、《快美なる魔境》「悩乱の衣」で1アクション4バステはとんでもない。
- 今回はパシテアを使っていて一番気持ちいい瞬間は「相手をバッドステータス沼に堕として喘がせる」ことだと確信してこのような構成にしていますが、ディフェンダーにして《精気吸い》採用の自己再生型も作れたり、結構幅が広いブランチだと思います。
- ――――ただ、これだけは言いたい。本家本元の夢蝕みを置き去りにするレベルで強いのはちょっとどうかと思うの……。夢蝕みに愛の手を……せめて《快楽地獄》を「タイミング:常時」にするとか、「種別:純血」を外すとかさ……。
《快楽地獄》
- バッドステータスを与える度に相手の【FP】を喪失させる、夢蝕みの純血アーツ。 -後発の《道化のプライド》のほうが圧倒的に使いやすいことを差し引くとしても、「種別:純血」のせいで他にバッドステータスを追加する手段が入手できないという構造上致命的な問題を抱えている。
- また、夢蝕みのバッドステータスを与えるアーツはどれもダメージロールが発生しないため、《妙計奇策》のような与ダメージ時の追加効果としてバッドステータスを与えるアーツ(BBTのバステ付与はこれが主流)は一切使用できない。
- (大罪を使わない場合は)「ダメ半魔」を用いれば《混血児》で《畏怖》をコピーすることができるが、《快楽地獄》が「タイミング:マイナーアクション」のため併用できないという多重苦。どうしろっていうんだ……
美女と巨獣/Beauty and the Gigant
- タイトルオチですが、元ネタはもちろん「美女と野獣」。名台詞をこんな形でパロるんじゃねえ!という意見はとてもとてもよくわかるので謝るしかない。
- 怪獣使いのミドルフェイズ戦闘は、非常に塩梅が難しいです。ミドルフェイズは怪獣シーン指定されないことが大いに考えられます(公式にも「オープニングとクライマックスは基本的に怪獣シーンとする」とされているものの、ミドルフェイズについては特に規定がなくGMの裁量に任される)。
- ミドルとクライマックスで別々の攻撃手段を用意するのは、そのまま「ミドルフェイズで使える攻撃手段に特化したほうが効率がいい」すなわち「怪獣使いである意味は薄い」という結論に繋がりかねません。そのため、本キャラクターシートでは「運用感が近い特殊攻撃をベースとする」「怪獣アーツはその上位技で派手に暴れられる」ということを考慮し、ミドル戦闘用には夢蝕みの《夢糸紡ぎ》に白羽の矢が立ちました。このアーツ、夢蝕みの自動取得のせいでアタッカー起用されることがおそらく少ないので目立ちませんが、攻撃アーツとしてはかなり破格の性能をしてます。
- 堅実に作った分、他の方が担当されたディフェンダー/サポーターの怪獣使いたちのほうがより目立つデータになっているかもしれません。
2022/04/22(金)【私家調査版】R4/4/22:BBTエラッタ私家調査版
※本ページは、2022年3~4月にかけて増刷が行われた「ビーストバインドトリニティ」シリーズの書籍において、データ部分で過去の版からエラッタが確認できた文章を私家調査として記録しております。参照にあたっては、以下の点にご注意ください。
- 本ページの内容は私家調査です。公式の発表ではありません。
- 人力での確認であるため、抜けがある可能性があります。
- FEAR公式webサイトの更新を確認し次第、本ページの内容は消去されます。
- 2015年の増刷以降ですでに確認済みだったものについても、本ページにまとめております。
- エラッタによる疑義解消がまだのデータについては、こちらの記事に掲載しております。
最終追記:R5/1/27
- 現在、次の原稿のために全データチェックを再度行っているため、その過程で見落としが判明したデータのエラッタを追記しています。
- 《ガン&ソード》の修正について追記
- 電子書籍 Ver.001について
- 物理書籍の増刷
- 電子書籍Ver.002について
- 基本ルールブック エラッタ(物理書籍第5刷まで)
- ディケイド エラッタ(物理書籍第6刷まで)
- ドミニオンズ エラッタ(物理書籍第4刷まで)
- アドヴェント エラッタ(物理書籍第3刷まで)
- リプレイ「吸血魔街」 エラッタ 電子書籍Ver.001(2021/6/30配信)
電子書籍 Ver.001について
電子書籍 Ver.001は、以下のバージョンをもとに、一部さらなるエラッタが盛り込まれたバージョンとなります。(電子書籍の巻末を参照)
- 基本ルールブック:第4刷/2017年8月25日
- ディケイド:第5刷/2017年8月25日
- ドミニオンズ:第3刷/2017年8月25日
- アドヴェント:第2刷/2017年8月25日
物理書籍の増刷
電子書籍Ver.001発売後、物理書籍が増刷されました。電子書籍Ver.001から更なるエラッタが施されています。
- 基本ルールブック:第5刷/2022年3月10日
- ディケイド:第6刷/2022年4月20日
- ドミニオンズ:第4刷/2022年4月20日
- アドヴェント:第3刷/2022年4月20日
電子書籍Ver.002について
2022年8月上旬に、Bookwalkerにおいて「電子書籍Ver.002」の配信が確認されました。基本的には、上述の2022年3~4月発行の物理書籍に相当するバージョンのようです。
Bookwalkerの書籍アップデートは、「いつ」行われたかの記録が残らないのか、厳密な配信日は不明です。
また、Bookwalkerで確認する限り、奥付の「発行日」「底本の表記」そのものはVer.001から変更がないため注意が必要です。
更新に時差こそありましたがKindleでも更新は確認できています。KindleでVer.001のダウンロードをされている方は、データを再ダウンロードすることでVer.002に更新されるかと思います。
基本ルールブック エラッタ(物理書籍第5刷まで)
【重要】P.83 サンプルキャラクター/幻想の乗り手 アーマー値
- 《デモニックフォーム》の効果が反映され、《魔獣化》中のアーマー値がそれぞれ+2。
- 「魔界騎獣」の与ダメージに効果は反映されていません。アタッカーの《ストライクフォーム》等が反映されているので、本来であれば「魔界騎獣」の固定値部分は 10(12) となるべきではあるかと思われます。
公式サイトのサンプルキャラクターシートは未修正のため注意が必要。
P.112 イレギュラー 《特殊体質》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.120 ダンピール 《ガン&ソード》 効果
- 誤:この攻撃のダメージに+【技術B】
- 正:この攻撃の命中判定の達成値に+2、ダメージに+【技術B】
P.120 ダンピール 《チェイスブレード》 効果
- 誤:ガード値を-10する
- 正:ガード値を-10(最低0)
P.124 エトランゼ 《メタモルフォーゼ》 効果
- 誤:対抗判定を行うこと
- 正:対決を行うこと
ルール用語統一のためのエラッタです。
P.125 執行者 《シュプリームブレイザー》 効果
- エラッタによって追記されていた「対象はドッジを行えない」の文章の位置が変更され、「特殊攻撃を行う。」の直後に移動
(効果文は効果文でまとめられ、この後にフレーバーテキストが入るようになりました)
P.131 幽霊 《霊魂憑依》 効果
- 以下を追加
あなたの同意を得ずにこの同調状態を解除するにはメジャーアクションが必要。 - 物理書籍第5刷でこの文章の位置が変更され、「選択すること。」の直後に移動
(効果文は効果文でまとめられ、この後にフレーバーテキストが入るようになりました)
P.132 夢蝕み 《精気吸い》 種別
- 「種別:魔法」を追加
P.156 マジシャン 《ファイナルスペル》 種別
- 「種別:攻撃」を追加
P.156 マジシャン 《ファイナルスペル》 効果
- 誤:射撃攻撃を行う
- 正:白兵攻撃か射撃攻撃を行う
P.166 レジェンド 《伝説ふたたび》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.169 都市伝説《血塗られた伝説》 効果
- 誤:この攻撃のダメージに【社会B】し
- 正:~~+【社会B】し
P.171 共通アーツ 《飛行 飛翔能力》 名称
- 誤:飛行能力
- 正:飛翔能力
エネミーアーツは《飛行能力》のまま、PC用の共通アーツが《飛翔能力》に変更されました。
P.182 一般装備 「ファミリア」 種別、タイミング
- 誤:「種別:使い捨て」、「タイミング:常時」または「タイミング:使い捨て」
- 正:「種別:その他」「タイミング:判定の直前」
「タイミング:判定の直前」への変更は、公式エラッタに掲載済みです。
初刷では「タイミング:使い捨て」となっていましたが、この公式エラッタは「タイミング:常時」からのエラッタとなっているため、ここにあわせて掲載しておきます。
P.231 エネミーアーツ 《指揮能力》 効果
- 誤:対象が行うあらゆる判定の達成値
- 正:あなた以外の対象が行うあらゆる判定の達成値
P.232 エネミーアーツ 《支援能力》 種別
- 「種別:防御」を追加
「種別:支援」の誤りである可能性があります。
P.233 エネミーアーツ 《自爆》 最大LV
- 誤:5
- 正:1
P.240 エネミーデータ ゾンビ 種別
- 誤:人間/概念
- 正:魔界/概念
索引
- 初版以降、索引上省略されていた一部のデータが多数追記されています。
(例えば《異能:●●》の個々のアーツは初版では索引上省略されていました) - ここに並べ立てるにはあまりにも多すぎるので、省略させていただきます。
ディケイド エラッタ(物理書籍第6刷まで)
P.52 死神 《影斬り》 種別
- 「種別:攻撃」を追加
P.60 ストレンジャー 《異界の超兵器》 効果
- 誤:別々のふたつを選択し、+5する
- 正:別々のふたつを選択し、そのシナリオ中+5する
P.63 魔女 《魔女のホウキ》 アイテムデータの種別
- 誤:乗り物
- 正:乗り物(魔法)
P.68 異能者 《異能:リザレクション》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.83 妖精 《カテゴリー:アナザー》 種別
- 「種別:魔獣」を追加
もともとアーツの効果そのものは《魔獣化》の効果中にのみ適用されるもので、エラッタによる機能的な変化はありません。
P.83 妖精 《カテゴリー:アナザー》 タイミング
- 誤った記載である「魔獣」を削除
P.112 共通アーツ 《仁王立ち》 効果
- 誤:通常移動で進入するには
- 正:通常移動か離脱移動で進入するには
P.119 一般装備 「闇医者」 種別
- 「種別:回復」を追加
P.127 エネミーアーツ 《大災厄》 種別
- 「種別:攻撃」を追加
命中判定の参照能力値が記載されていないのは、物理書籍第6刷でもそのまま。
ドミニオンズ エラッタ(物理書籍第4刷まで)
P.45 サポーター 《エゴアンプリファイア》 効果
- 誤:あなた以外の対象が与えるダメージ
- 正:このアーツと同時に使用したアーツの対象(自身を除く)が与えるダメージ
P.48 コズミックホラー 《目覚めの刻、来たれり》 効果
- 以下を追加
対象は【加護】でドッジを行う。
P.50 眷属 《精神転移》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.55 異能者 《ランクバースト》 効果
- 以下を追加
《規格外存在》を取得している場合、最大LVを超えてもよい。
P.56 守護者使い 《守護者の礫》 対象・射程
- 誤:「対象:シーン」「射程:範囲」
- 正:「対象:範囲」「射程:シーン」
P.72 夢蝕み 《愛の奴隷》 効果
- 誤:1シナリオに1回まで
- 正:1シナリオにLV回まで
P.76 天使 《エンゼルハイロゥ》 最大LV
- 誤:3
- 正:1
P.75 セレスチャル 《因果支配》 最大LV
- 誤:3
- 正:1
出目の修正後にクリティカル値、ファンブル値に届いた場合の処理が書いていないのは物理書籍第4刷でもそのまま。
P.77 化狐 《天照御光》 種別
- 「種別:攻撃」を追加
P.79 地獄の道化師 《魂の袋》 効果
- 誤:+[このアーツの使用回数]
- 正:+[このアーツの使用回数×2]
P.80 魔神 《プロテクションフロムグッド》 対象・射程
- 誤:「対象:至近」「射程:範囲」
- 正:「対象:範囲」「射程:至近」
P.87 比良坂流行者 《比良坂流・古神の儀》 効果
- 誤:特技
- 正:アーツ
P.100 共通アーツ 《アンブッシュ》 種別
- 「種別:攻撃」を追加
P.100 共通アーツ 《恐れおののけ》 種別
- 「種別:攻撃」を追加
P.101 共通アーツ 《ビーストアウェイク》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.105 フルメタル装備 「生体因子:飛行種」 効果
- 誤:飛行状態でない対象からの
- 正:飛行状態でないキャラクターからの
P.106 一般装備「メルキセデクサポート」 種別
- 「種別:回復」を追加
P.142 Dエゴアーツ 《王の前なり、頭を垂れよ》 タイミング
- 誤:効果参照
- 正:常時
P.142 Dエゴアーツ 《愚かなる者、神罰を受けよ》 判定値
- 誤:自動成功
- 正:効果参照
アドヴェント エラッタ(物理書籍第3刷まで)
【重要】P.35 追加ルーツ一覧表 怪人 戦闘能力値
- 誤:【行動値】2
- 正:【行動値】3
キャラクターシート倉庫様のキャラクターシート作成に関するデータは修正されています。
【重要】P.35 追加ルーツ一覧表 幹部 戦闘能力値
- 誤:【行動値】2
- 正:【行動値】3
キャラクターシート倉庫様のキャラクターシート作成に関するデータは修正されています。
【重要】P.39 サンプルキャラクター 苦悩する怪人 【行動値】
- 誤:元値10、修正値9
- 正:元値11、修正値10
追加ルーツ一覧表のエラッタに伴う修正です。
なお、公式サイトのキャラクターシートは未修正のため注意が必要です。
P.41 ディフェンダー 《イモータルビースト》 タイミング
- 誤:解放状態
- 正:常時
P.45 ダークカルテル 《見よ! これが悪のプライドだ》 効果
- 誤:この特技は
- 正:このアーツは
P.47 怪人 《ダークスペースに引きずり込め!》 効果
- 誤:怪人のルーツを持つキャラクターが
- 正:怪人のルーツを持つキャラクターおよび名称に「怪人」を含むエネミーが
P.48 幹部 《恐怖の正体》 効果
- 誤:ダメージを+(LV+1)D6
- 正:ダメージを+(LV+2)D6
- さらに、以下を追加
効果中、あなたは怪人のルーツを持つものとして扱う。
P.50 ヴィジランテ 《断罪の応報》 効果
- 誤:あらゆる攻撃に対するリアクションを
- 正:あらゆる攻撃に対するドッジを
P.52 ダメ半魔 《ダメ人間》 効果
- 誤:使用するアーツの効果を
- 正:使用する「タイミング:常時」以外のアーツの効果を
P.53 守護者使い 《守護者操時》 効果
- 誤:あなたが行う攻撃の判定に
- 正:あなたが行う攻撃に対するリアクションの判定に
P.56 ニュービー 《殺されてたまるか》 効果
- 誤:リアクションを行なう
- 正:ドッジを行なう
「回避に成功したら、白兵攻撃を行なう」の旨の記載は物理書籍第3刷でもそのままです。
P.57 ニュービー 《選ばれし血の申し子》 効果
- 誤:あなたが使用するヴァンパイアのアーツ
- 正:あなたが使用するヴァンパイアの「タイミング:常時」以外のアーツ
P.60 スライム 《スライムフラッド》 最大LV
- 誤:5
- 正:1
P.64 彷徨える少女 《笑顔を振りまく》 効果
- 誤:リアクションを行なう
- 正:ドッジを行なう
P.64 彷徨える少女 《涙をこぼす》 効果
- 誤:リアクションを行なう
- 正:ドッジを行なう
P.67 邪神の分霊 《邪神再誕》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.71 雪の精 《溶けゆく命》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.80 熊人 《滋養の蜜》 種別
- 「種別:回復」を追加
P.83 ケンタウロス 《人騎連携》 効果
- 誤:+[【感情B】+1D6]
- 正:+[【感情B】+(LV)D6]
P.85 ワースネーク 《オロチ変化》 効果
- 以下の効果を追加
あなたが受けた放心はシーン中回復しない(解放状態の効果でも)。
紙面の都合上、『ADV』第2刷以前にあった以下のフレーバーテキストは削除されました。
元からあった文章に(解放状態の効果でも)だけ埋め込めば消す必要はなかったんじゃ…?
- あらゆるものを呑み込まんばかりの巨大な蛇の姿に化身するアーツ。
P.93 着装者 《着装機攻》 種別
- 誤:自動
- 正:選択
P.93 着装者 《デバイスコンボ》 タイミング
- 誤:判定の直前
- 正:効果参照
P.106 一般装備 「ミスティックビーンズ」 種別
- 「種別:回復」を追加
P.113 大罪/内なる真魔 《内在せし魔》 効果
- 誤:扱われ、その効果に
- 正:扱われ、「タイミング:常時」を除きその効果に
P.117 大罪/闘争こそ我が望み 《ゴングは鳴った》 対象・射程
- 誤:「対象:自身」「射程:なし」
- 正:「対象:単体」「射程:シーン」
P.122 大罪/忘れ得ぬ悲劇 《救ってみせる、必ず!》 効果
- 誤:あなたの【FP】を
- 正:あなたの【FP】と【FP最大値】を
P.123 大罪/我を崇めよ 《その願い、聞き届けた》 コスト
- 誤:愛
- 正:なし
P.125 大罪/歯車心臓 《漆黒機械》 種別
- 「種別:魔獣」を追加
もともと《魔獣化》中のみ使用できるテキストであり、機能的な変更はありません。
P.129 大罪/罪なる果実 《神蝕異能》 効果
- 誤:アーツひとつを選択し
- 正:「タイミング:常時」以外のアーツひとつを選択し
P.132 大罪/裏切りの烙印 《リザレクト》 最大LV
- 誤:1
- 正:3
リプレイ「吸血魔街」 エラッタ 電子書籍Ver.001(2021/6/30配信)
凄皇流 《凄皇流剣術決戦奥義:八千矛》 種別
- 「種別:攻撃」を追加
謝辞
BBT寄合所の皆様、下記コメント欄にて情報提供をくださった皆様
2022/03/12(土)BBT エラッタ未解決データ独自調査(R4/4/22更新)
エラッタ未解決データの独自調査
BBTでは、2013年5月以降も増刷にあわせてエラッタが(紙上では)行われていますが、一部のデータは不備・疑問点が解消されていません。
友人達に声を掛け、倉坂が確認を取れたものをリストにまとめています。GMをする際、またプレイヤーとして参加する際等、GMと裁定のすりあわせを行う時など必要性にあわせてご活用ください。
※電子書籍 Ver.001までに追加のエラッタが確認できたものは、こちらの記事をご参照ください。
最終追記:2022/4/22
4/20発刊のサプリメントについて、エラッタが確認された内容を除外。
シナリオ関係の疑義点
『BBT』P.264-265 サンプルシナリオ「渇望の楽園」情報収集、シーン11~12
- 情報収集において「ある情報」を得ている場合に得られるボーナス項目があるが、その項目名が存在しない。
- 「ある項目」の達成値20の情報を要求する記載があるが、情報収集対象に“達成値20の情報”が記載されていない。(情報収集項目の部分に、達成値20が必要などの記載もなく、情報収集が終わってから収集不備が指摘される形になってしまう)
『罪館事件』物理書籍P.227 シナリオ「Daemon's Sword X」ハンドアウト
- P.227掲載のハンドアウトと、シナリオ本文において、PC3用ハンドアウト(カラーギャングリーダー)とPC4用ハンドアウト(死霊課)のナンバリングが、逆になっている?
『吸血魔街』シナリオ「改造人間殺人事件 ~南海に消ゆ~」
- ミドルフェイズのシーン9~15は、本シナリオに用意されているドミニオンマップに対応しているが、ドミニオンマップに掲載されている「ラウンジ」に対応するシーンがシナリオ上になぜか存在しない。
複数のルールブック・サプリメントにまたがる項目
「ゆうき はごろも」というパーソナリティ
この公式パーソナリティは、漢字表記が掲載場所ごとにバラバラになってしまっている。どれが正しいのだろうか…?
- 「悠木羽衣」:『トリニティ』基本ルールブック P.45(池袋MAPガイド[20]本文内)
- 「結木羽衣」:ディケイド P.26(公式パーソナリティ紹介の項目名、索引はこの表記)
- 「結城羽衣」:ディケイド P.26(公式パーソナリティ紹介の本文)
- 「悠木天衣」:『NEW TESTAMENT』基本ルールブック P.201
「種別:攻撃」を持たない攻撃を行うアーツ
以下のアーツは、攻撃を行うが「種別:攻撃」を持たない。《神狼撃》をはじめとして「種別:攻撃」を追加するエラッタが施されたものがあるため、これらのアーツにも今後適用される可能性がある。備えよう。
- 『GF23-2』虚銃使い《砲吼 -Gun Howl-》
ガード値を低下させる一部のアーツ
以下のアーツは、ガード値を低下させる際に(最低0)の記載が抜けている。すべてそう補ってよいはずではあるが…。
- 『DCD』P.68 異能者《異能:ディメンジョンジャンプ》
- 『DCD』P.88 天使《パーティクルハンド》
アーツの最大LVと効果が対応しないアーツ
以下のアーツは、最大LVが1より大きいが、アーツLVを参照する部分がない。または、アーツLVを参照する効果があるが、最大LVが1のままになっている。過去にエラッタされたものもある。備えよう。
- 『GF22-6』 綺士《討滅の請願》
- 『GF23-6』 怪獣使い《予兆なる胎動》《憤怒の報復》
メインプロセスを行うが、行動済に関する記載がないアーツ
以下のアーツは、規定以外のタイミングでメインプロセスを行う(行わせる)アーツではあるが、「未行動の状態で使用すると行動済みになるかどうか」「行動済みの状態でも使えるか」が明記されていない。
- 『DCD』P.45 アタッカー《起死回生》
- 『ADV』P.67 邪神の分霊《無貌なる遠謀》
- 『GF23-2』 虚銃使い《銃僕 -Gun Slave-》
個別の事項
『BBT』P.115 魔剣《妖刃乱舞》 効果
基本ルールブック第5刷でも修正されませんでした。
- 「対象:単体」「射程:シーン」となっているが、効果文中に「対象」という言葉がない。
- 同様のアーツはたいていの場合反撃のダメージロールに関して「対象に~~」という文言があるのだが…。
『BBT』P.241 エネミー「祟り神」 アーツ
- 《災厄:放心》とは一体何なのか?
『DCD』P.82 スピリット《霊気惑乱》 効果
- 「対象:単体」ではあるのだが、効果文中に「対象」という言葉がない。そのため、攻撃側にこのアーツをかけるのか、防御側にこのアーツをかけるのかが明確になっていない。
『DOM』P.42 ディフェンダー《盾を剣に》 種別
- アーマー値版の《攻防一体》には「種別:支援」があるのだが、こちらにはない。
『DOM』P.75 神格《因果支配》 効果
問題がまだ残っているアーツ。
- 出目を直接増減する同巻の類似アーツと異なり、「出目を操作した結果、クリティカル値以上になった/ファンブル値以下になった」場合の処理が記載されていない。
最大LVと使用回数については、電子書籍 Ver.001において「最大LV:1」「1シナリオ3回まで」とエラッタされました。
『DOM』P.75 神格《神の名の下に》 効果
- 《神罰》の使用タイミングは「判定の直前」だが、このアーツは「その攻撃の命中判定の出目がどうだったかにかかわらず、必ずクリティカルする」という解釈でよいのか?
- 《神罰》《神の名の下に》を使用した攻撃の命中判定でファンブルしてしまった場合、達成値はどうなる?
『ADV』P.56 ニュービー《なりたての吸血鬼》
リプレイで主役を務めたルーツではあるものの、リプレイではルール上の運用でこのアーツに触れられておらず、シーン登場時の人間性低下が《魔獣化》のトリガーを引き得るか等、強制的な《魔獣化》の条件について公式の運用指針が不明なままになっている。
- リプレイ本文ではシーン登場時の人間性低下の描写がない。
- アーツの効果で【FP】が減少したため《魔獣化》を使用するシーンは確かにあるのだが、この局面、アドヴェント掲載時は「種別:魔獣」である《優美なる鬼腕》を《魔獣化》していない状態で使用しており、実プレイにおける裁定の参考にならない。テストプレイ時期の《優美なる鬼腕》には、もしかすると「種別:魔獣」はなかったのかもしれないし。
『ADV』P.56 ニュービー《殺されてたまるか》 効果
- このアーツは、他の反撃系アーツと異なり「回避できた場合、白兵攻撃を行う」という意の表記になっている。対象を射程面などで攻撃できる適正な白兵武器を持たない場合、この白兵攻撃はどうなるのか?
『ADV』P.65 彷徨える少女《怪しすぎるバスケット》 種別
- 攻撃とあわせて【FP】を回復する効果を含むアーツだが、「種別:回復」はつかないのか?
『魔王再誕』 黄道十二宮の天使 《現世の夢》 効果
- 「ブラッド:神格」のアーツという記載がある。「ブラッド:セレスチャル」の誤記なのか、何か別の意図があるのか、現時点では不明。
『GF19-5』 帰還者 《ゆきて戻りし者》
《異界の●●》による能力値上昇を変化させる効果を持つが、同時にこのアーツ自体が「種別:魔獣」を持つ。以下の点について詳記されていない。
扱いとして《魔獣化》中のみ《異界の●●》で指定した能力値がさらに増減するのか
- 特に【肉体】【技術】【感情】を指定している場合、【FP】の修正はどうなるのか
- 上下幅が「±1」と記載されているが、どう処理するのか(+1か-1を自由に指定していいのか? それとも、プラスのものをさらに+1、マイナスのものをさらに-1するのか?)
『GF20-5』 アクションヒーロー 《畜生なんでこんなことに!?》
- このアーツの効果で、「アーマー値orガード値がゼロになったアイテム」を指定できるか、現時点では特に言及されていない。
『GF21-2』 チャンピオン装備 「神が与えし試練」
- 効果に「このアイテムは最大12個まで取得できる。」とあるが、同名のアイテムによる効果は重複しない(『BBT』P.172)ため、ルール上この記載に意味がない。
- 「最大12個分までこのアイテムの効果は重複する。」の意図なのかもしれないが、現時点では不明。
- もっとも、これに関してはヘラクレスが元ネタであることが明らかなので、単純にフレーバーの意味でこのテキストを置いているのかもしれないが…。
『GF21-5』 魔術師武器 「フルカスタムSA」
- 効果文中に《身体加速》とあるが、おそらく《身体強化》の誤りだと思われる。
『GF22-1』 マジシャン 《法悦の魔術》 効果
- 効果により「種別:魔界」を獲得するが、設定上パシテアの魔術師は夢蝕みから派生したマジシャンである。
- スピリットの種別である「種別:精霊」ではないのは意図的なのだろうか?
『GF22-1』 マジシャン 《複合家門》《深奥体得》 効果
- 効果文からすると、《深奥体得》そのものはこのアーツで言及される「種別:純血」のアーツの数に入れないように思われるが…。詳細不明。
『GF22-6』 綺士装備 「レリックキャリバー」 射程
- 白兵武器だが「射程:遠隔」となっている。うっかりした間違いなのか、いわゆるビームしか出せない聖剣なのか、はたして…。
『GF23-2』虚銃使い《虚銃 -Void Barrel-》
- 死神の《ヴォイドオーラ》等と異なり、こちらには「アーマー値を0として扱う」の記載がない。
- 《ヴォイドオーラ》と同じくアーマー値を0として計算するのが正しいのか、あるいは素のアーマー値(属性を問わない、アーツや防具そのものによるもの)は有効なのか、現時点では明言されていない。
倉坂は、無属性ダメージがアーマー値を0として扱うのは《ヴォイドオーラ》の効果と解釈していたのでここに加えています。とは言え、BBTのデータ構造上アーマー値は属性と紐付けられているので、アーマー値を参照しない場合も言及がないのは不親切ではあるでしょう。
『GF23-2』 虚銃使い《兇弾 -Pain Bullet-》 効果
- バッドステータスに「憎悪」というゲーム中に存在しないものが指定されている。おそらく「翻弄」の誤記だと思われるが……。
『GF23-6』 怪獣使い《私たちを守っている!?》 効果
- 「特殊攻撃にも有効」とあるが、「タイミング:DR直前」。既にリアクション(ドッジかガードか)を選んだ後であり、特殊攻撃に対してドッジを宣言した後にガード値が上昇することになるが……?
- 「タイミング:効果参照」(対象がガードを行う直前)あたりが丸く収まりそうですが、実際の意図はどうだったのだろう。
『GF24-3』怪人《怪人態:イミテーション》
- 類似した効果を持つ前例、《快楽地獄》《道化のプライド》にはあった、バッドステータス「ひとつにつき」の旨の記載がない。
- これらのアーツと異なり(というか調整して)、複数のBSを同時に与えた場合も【FP】は1回分しか失わせない可能性も考えられるが……。
『GF24-5』モータル 人間性の扱いに関して
- 経験点算出の際、人間性∞扱いのモータルは「最終人間性による経験点」の項目をどう計算すべきなのか。記事には一切記載がないが、無条件で41~60点に準ずるのか?
- 《比良坂流・生贄の儀》でモータルを生贄に捧げた場合、達成値の増加量はどうなるのか? もし本当に無限点上昇するなら《砕魂撃》で無限点ダメージが発生しますが…。(ただし人間性も負の無限大となり、単体で使うと確実に奈落堕ちする)
『GF24-5』モータル 破滅チャート
- 「JASDF」というBBT公式組織に存在しない組織らしきところから暗殺されてしまう。
- JASDFは現実世界の日本における「航空自衛隊」の略なので、おそらく「JABF」(自衛隊退魔部隊)の誤り?
『BBT』P.232 《支援能力》 種別
- 基本ルールブック第5刷にて、「種別:防御」が追加されました。
- ……たぶん「種別:支援」の間違いじゃないかなと思います。
『DCD』P127《大災厄》
- 命中判定の参照能力値が明記されていない。
2021/12/03(金)渇望秘話 ~季節、再来~
2年前と比べて、「ビーストバインド」を取り巻く世界は変わりました。
10周年を迎えた「ビーストバインドトリニティ」。
ゲーマーズフィールドの紙面再編による、For The Freaksの連載終了。
そして、2021年5月の、電子書籍化。
今、BBTはTRPG電子書籍のセールごとに、売り上げ上位に顔を出すシステムとなりました。
かつて、基本ルールブックやサプリメントの版元在庫切れや市場価格高騰で、ポテンシャルはあるのに新規ユーザーを呼び込めない苦しさを感じていた我々にとって、2年前には想像もできなかった世界がここにあります。まさに、“昇華(アセント)”と言っても過言ではないでしょう。
TRPGの世界も、まさに今変わりつつあります。6社合同のTRPG二次創作活動ガイドラインの制定は、その大きな動きのひとつでしょう。
2年という時は、それほどまでに世界を変えたように感じました。
だから、というわけでもないのですが、「BBTを遊ぶにあたって、選べる既成のシナリオ数を増やす」という私の目的を果たすために、今までもやってきたことに着手することとしました。
2019年12月に頒布した同人誌、「過ぎ去った季節」のweb再録。
あわせて、新規シナリオ1本を追加しています。
SPLLを取得することも考えたのですが、部屋データの有償頒布という行為が少々アレなこともあり、従来の公開シナリオの通り、無料頒布とすることにしました。
私が書くシナリオは、「サンプルシナリオを遊んでシナリオの読み方に慣れた」GMを対象としているため、一発目に回すシナリオとしては複雑なところがあるのですが。
私のような人間の書いたものが、誰かの役に立つのなら、これほど嬉しいことはあるだろうか。
――2年後の世界から、あの頃の私へ 倉坂悠